平屋を建てる際にフラットな陸屋根を選べば、屋上を設置できます。屋上を設置することで平屋での暮らしがより充実したものになりますが、デメリットについても把握しておくことが大切です。平屋に屋上をつくるメリットやデメリット、対策について解説しているため、ぜひ参考にしてください。
平屋に屋上をつくるメリット
屋上でガーデニングや家庭菜園を楽しめる
予算や立地の問題から広い敷地を確保するのが難しく、庭の設置を諦めている人もいるはず。平屋に屋上をつくれば敷地面積が限られる土地でも、ガーデニングや家庭菜園を楽しめます。特に広い敷地を探すのが難しくて、土地代も高額な都市部に平屋を建てる人におすすめです。
道路に面している地上の庭と違って、お子さんやペットが目を離したすきに道路に飛び出してしまう心配がないため、遊び場としても適しています。お子さんやペットの遊び場として活用するときは、転落防止のための柵を設置するようにしましょう。また、地上と比べて虫があまり寄ってこず、猫に庭を荒らされないというメリットもあります。
多目的な用途に活用できる
生活が1階で完結する平屋は、生活動線や家事動線が効率的で暮らしやすいものの、敷地面積によっては広さが気になることもあるでしょう。
屋上をつくればセカンドリビングやアウトドアリビングなどに活用でき、家族で集まれる空間が増えます。また、友人を招いて屋上でバーベキューを楽しんだり、椅子やテーブルなどを置いてゆったりと過ごしたりなど、アイディア次第でさまざまな活用が可能。平屋での暮らしをより豊かにしてくれます。
大きな洗濯物を干すスペースになる
シーツやカバー、布団などの大きな洗濯物は場所をとるほか、乾きにくいのが難点です。平屋に屋上を設置すれば洗濯スペースを確保でき、大きな洗濯物も気兼ねなく干せます。日当たりや風通しも良いため、早く乾きやすいのも嬉しいポイントです。また、地上の庭やテラスよりもプライバシーを確保しやすいので、下着のような人目に触れさせたくない洗濯物を干す場所としても適しています。
災害時に一時避難できる
平屋は1階しかないので、浸水などの水害が発生したときに上階へ避難することができません。屋上があれば一時的に避難できるため、移動が大変な高齢の家族や小さいお子さんがいるご家庭におすすめです。家の中に一時避難できる場所をつくっておけば、もしもの災害時でも落ち着いて行動しやすくなります。
平屋に屋上をつくるデメリットと対処法
建築コストが増える
平屋に屋上をつくるとなると、防水処理や階段の設置などが必要になるため、建築コストがどうしても高くなってしまいます。予算オーバーにならないように、ハウスメーカーや施工会社にどのぐらいの費用がかかるのかを確認しておきましょう。
また、建築コストのほかに、定期的な防水対策のためのメンテナンス費用も必要です。メンテナンスの頻度を少なくしたい場合、初期費用は高くなりますが、メンテナンスフリーの防水施工の検討をおすすめします。
雨漏りのリスクがある
防水技術の進化によってフラットな形状の陸屋根でも雨漏りしにくくなっていますが、それでも傾斜のある勾配屋根に比べて雨や雪が溜まりやすいため、雨漏りのリスクが高くなります。雨漏りの対策としては防水工事を徹底するほか、排水システムの整備やこまめな掃除を行うようにしましょう。
また、屋上のある平屋の施工実績が豊富で、信頼できるハウスメーカーや工務店に依頼することも重要なポイントです。
暑さが気になることもある
傾斜のついた勾配屋根の場合、室内と屋外の間に一定のスペースがあり、屋根の受けた太陽熱が室内に伝わるのを防ぐ働きがあります。
一方で陸屋根の場合は屋上のすぐ下が室内になるので、太陽の熱がそのまま伝わり、夏場は室内が暑くなってしまうことも。暑さ対策としては、室内の断熱性を高めたり、屋上に遮熱塗料を塗布したり、屋上緑化に取り組んだりなどの方法があげられます。また、施工実績が豊富な業者に相談し、専門家の視点から適切な対策を提案してもらうのもおすすめです。
まとめ
平屋に屋上があると、多目的な用途で活用できたり、災害時に一時避難する場所になったりと、さまざまなメリットがあります。一方で、デメリットもあるため、屋上のある平屋での快適な暮らしを叶えるには対策をしっかりと講じることも大切です。信頼できるハウスメーカーや工務店などの建築のプロに相談しながら、理想の平屋を実現しましょう。
